
株価が上がり続けている昨今ですが、ウォール街の界隈が騒がしいことになってますね。

なになに、何かあったの?壁がどうしたの?

……投機家さんなんですよね?なんで知らないんですか。

なぜ知らないか……か、そんな哲学的なこと聞かれても困っちゃうな。

そんなこと言われても困っちゃいます。まあそれは置いておいて説明をすると、ニューヨークの株式市場で、ゲームストップという会社の株がものすごい値上がりをして、その会社の株が下がると考えていたヘッジファンドが大損したというお話です。

そんなのよくある話じゃないの、俺なんてしょっちゅう追証くらってるよ。

追証って要するに大損したってことですよね、しょっちゅう大損できるってそれはそれですごいですね、どこからお金がわいてくるんですか。

その辺はほら、空想上のキャラクターだからね。

突然そういうメタ的なことをぶっこむのはやめてください、話を続けますよ。そもそも、その会社は経営が芳しくなく、株価が急騰する理由がなかったんです。だからこそヘッジファンドが空売りをしていたわけですが。

空売りってなあに?

投機家さんからそんなことを聞かれるとは思いませんでした……。

えへへ、人が予想できないことをやらないと儲からないからね。

はい、予想以上にアレでした。空売りっていうのは、株をよそから借りてきて売り、値が下がったときに買い戻して儲けを出す手法です。株価か下がったら儲かるやつです。

なるほど、じゃあヘッジファンドはゲームストップ社の経営状態が悪いということで空売りして、値が下がるのを待ってたのね。

そうです、しかしその株が突如暴騰したため、高値で買い戻す羽目になり、大損したわけです。

いやー親近感わくなあ、でもどうして急に上がったのかね。

そこなんです、実はこの会社の株がヘッジファンドに空売りされているという情報がネットに書き込まれ、そこから大勢の個人投資家が結束し、この株をどんどん買い上げていったんです。株が上がっていくと空売りしたヘッジファンドは損失がどんどん膨らんでいくので、株を買い戻さなくてはいけません。それも相まって、株価がどんどん上がっていったというわけです。

つまり空売りされていた株を狙い撃ちしたってわけね、賢いなあ。同じ投機家として鼻が高いな。

全然同じステージに立ててないと思います。

うん、続けて。

はい、そんなわけでヘッジファンドが大損して終わりと思いきや、今度は個人投資家が利用している株取引アプリ「ロビンフッド」の運営が、突然取引制限をしてしまったんです。

お前らだけ大儲けしてずるいって思ったんだろうね。

そうではなくて、ヘッジファンドが大損することで、他に保有している株を売却することになると、他の株の価格にも大きな影響を与えて、市場が混乱する可能性があったからだと説明しています。

そんな真面目に否定しなくても……、も、もちろんわかってるよ……。

あ、すみませんでした。でもそれで今度は個人投資家が損をしてしまったわけです。買い上げが止まったものだから、株価は暴落。でも取引できない。

まあ急に何もできなくされちゃあ困るよね。

そうですよね。なので問題になっています。そういう取引制限が許されるのか。だいたいヘッジファンドも同じようなことを今までやってきたわけです。潤沢な資金で特定の株に大量の売り浴びせをすることで、その株を保有する個人投資家に損をさせることなどよくあることです。

それが最近、株取引アプリの登場で個人投資家の参入が容易になったことで、情報交換がうまくいけば今回のようにヘッジファンドに損をさせることができるようになりました。ただ、取引制限されたことで、ヘッジファンドなら許されるのに、個人投資家は許されないのかと議論が起きているということです。

いやーあまりに熱く語るからボケを挟む余地もないわ。

私も散々損させられましたからね……。

おいおい、株なんてやめておきなよ、もっと実直に生きた方がいいよ。

投機家さんが言うんですか、それ。でもまあ、とりあえずしばらくは様子見ですね。ここしばらくの株価の上昇はコロナ禍での金融政策の影響もさることながら、アプリを利用した個人投資家の参加も大きかったと言われています。そのアプリの信頼性が揺らいでいる今、混乱は必至でしょう。

で、上がるの?下がるの?

前言を一瞬で覆さないでください。
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